ISBN:4812401267 文庫 業田 良家 竹書房 1996/06 ¥591
ISBN:4812401275 文庫 業田 良家 竹書房 1996/06 ¥591

いつもラノベばっかりじゃなんなんで、漫画でも。
まあ、よりにもよってこんな漫画ですが。
いつだったかのBSまんが夜話でも取り上げられてましたね。

「週刊宝石」で連載された「自虐の詩」という4コマ漫画の中の「幸江の亭主」というシリーズだけを抜粋した物らしい。
もうずいぶん前にうちの父親が買ってきた。5,6年前だな。
2年くらい行方不明になってたがついこの間発掘された。

初めはただの4コマギャグ漫画。
森田幸江(中華料理屋でバイト)と葉山イサオ(無職)のしょうもない日常が描かれている。

(パターンA)
幸江何かやる

イサオ怒る

ちゃぶ台ひっくり返す「でぇーい」ガシャーン

(パターンB)
幸江「ねえ、籍入れに行こうよー」(二人は一緒に暮らしているがまだ婚姻届を出していない)

イサオ、しぶしぶついていく

何らかの事情で役所はお休み。

そんな4コマ。これはこれで楽しい。ちと古いが。

しかし途中から状況が一変する。
ギャグの合間に幸江の不幸な少女時代の話が挿入され始めるのだ。
遊んでばかりで働かない父親を内職で支える小学生の幸江。
一合の米すら満足に買えない生活。友達のおもちゃにあこがれる。
中学時代。親友との出会い。恋。裏切り。犯罪を犯した父。絶望。

何コレ?四コママンガじゃないよ。ストーリーあるよ。しかも重いよ!

では最後のモノローグを。
「幸や不幸はもういい。どちらにも等しく価値がある。
人生には明らかに意味がある。」
…どうだろうか。
ネットでの書評を見てみると泣けると評判である。
とりあえず私は泣けなかった。年齢的なものもあるかもしれない。
しかし、なにか切ない物はこみ上げた。

最初絵で拒否反応を示す人は多いかもしれない。
特に最近の綺麗な絵のマンガが好きな人は特に。
しかし、これは絵とかそういうものを超えたおもしろさがあると思う。
かなり良作。

読みたい人いませんか。

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