みんな元気。

2005年2月28日 読書
ISBN:4104580023 単行本 舞城 王太郎 新潮社 2004/10/28 ¥1,470

俺はこの作者の本を読んでいると、休憩が出来ない。
一旦読むのをやめると、そこまでのテンションが失われてしまい、
再び話に戻れないからだ。

「煙か土か食い物」でデビューしたこの人の文章は独特というか奇抜というか、飛んでいる。
読者を置いてきぼりにしたまんま、ドドドドドッと文章が流れていき、ちょっと戻って説明をしてからまた走り去っていく。なんというか、文章の構成がなっていないのかもしれない。
だが、この文章を読んでいて感じる「力」は何だろう。
どんどん読者を引き込み、目を離せなくしていくこの「引力」は何だ。
読んでいてどんどん脳が加速されていく感じ。気持ち悪くなる感覚。
これが圧倒的文圧とか言う奴だろうか。
「圧倒的文圧」でググると「舞城王太郎氏著作あらすじ」なるものがトップに出てくるので間違いないようだ。

さて「みんな元気。」
「新潮」という文芸誌で書かれた短編、中編をあつめて、一本書下ろしをいれたもののようだ。まあ「新潮」を読んでいない俺はこれが初読なのだが。
電車の中で読んでいたらあっという間に降りる駅だった。すげえ。
表題作「みんな元気。」をはじめ、テーマは「愛」なのかなぁ。
特に家族愛。出てくる人々が歪んではいるが愛に満ちてる。
よく考えたら今までの作品もずっとそうだった。奈津川家もそうだな。
それに気づいたところで舞城作品は何も変わらない。ドロドロドロドロ流れていくだけだ。俺はそれをドロドロ読んでくだけで満足。
別に解釈とかしないし、出来ないよ。読解力無いから。

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